2022年度からはじまった「総合的な探究の時間」。探究学習を取り組む上では、生徒自身が能動的に取り組むことが求められるため、英語・数学などの科目とは学び方が異なる部分があります。今回は探究学習の中でも最初に行う必要があり、最も重要な活動であるとも言える「問い」を立てるという活動に焦点を当ててご紹介します。

POINT

  • 探究学習で「問い」を立てるために重要なのは“自分ごと化” 
  • 探究学習で「問い」を立てる上で役立つ情報整理 
  • 「良質な問い」を立てるために役立つセミナーと探究教材 

「問い」を立てるためには“自分ごと化”することが重要

探究学習の授業で「地域の課題について問いを立てなさい」と言われても、生徒自身が持つ視点だけでは深く良質な問いを立てることは難しいでしょう。自分が住む地域をさまざまな立場・視点から捉え、時に体験を交えて“自分ごと化“して捉えられるようになったとき、はじめて何を調べるとよいのかが分かってきます。

“自分ごと化”してテーマを捉えるための一つの方法として、テーマに沿った具体的な問題例を複数提示し、その中から興味のある問題を選んで情報収集を進める方法があります。具体的な問題を調べていくうちに他者(企業や自治体など)がその問題に取り組んでいる先行事例を知ることができるかもしれませんし、問題に関連してその他の問題に気がつけるかもしれません。最初はどのように情報収集していいか分からなかった生徒でも、問題を絞り込んだことによって調べるためのきっかけを得ることができます。

問いを立てるための情報整理と良質な問いの立て方

“自分ごと化”して情報収集ができた後は、集めた情報を整理して自分の考えをまとめる必要があります。そこで、さまざまなフレームワークを活用することで情報を整理しやすくなります。
例えばふせんなどを使って情報をグルーピングして整理する「KJ法」、メリット・デメリットの視点から整理する方法、事柄に関する原因などをツリー状に書き出していく「ロジックツリー」などがあります。集めた情報を整理して考えをまとめることで、「問い」となる疑問が浮かびやすくなります。思いついた「問い」をできるだけ多く書き出し、その中から探究を進めたい「問い」を絞りこんでみるとよいでしょう。

ここまで「問い」を作るための方法についてご紹介しましたが、良い「問い」を立てるためには、トレーニングが必要です。テーマを変えながら「問い」を立てるための考え方のコツを掴んでこそ、探究学習を深めていくことができます。

探究学習プログラム『locus(ローカス)』を運営するマイナビは、探究学習でよく聞かれる課題である「良質な問いの立て方」について、教員向けオンラインセミナーを実施します。

セミナー名[株式会社マイナビ主催] 高校教員向けオンラインセミナー(無料)
防災を通して見る、探究学習での良質な問いの立て方
実施日時2023年8月24日(木) 15:30~17:00
登壇者・ 京都大学名誉教授 林春男氏(良質な問いの立て方/防災を通してみた、問いづくりを促す方法)
・ I-レジリエンス株式会社 代表取締役社長 小林誠 氏(企業の課題解決事例①)
・ LINE Fukuoka株式会社 DX・Smart City センター 南方尚喜 氏(企業の課題解決事例②)
・ 株式会社マイナビ
※本セミナーは終了しました


またこの記事でご紹介した「問い」を立てる方法について、無料の教材を2023年9月1日(金)より提供させていただきます。
数量限定で印刷物をお送りすることもできますので、ご希望の方はお申し込みフォームをご登録ください。

教材名業界探究の1PPO! 自分ごと化で見える未来
費用無料
対象高校1年生~高校3年生、中高一貫校の中学3年生
提供時期2023年9月1日(金)より提供開始
お申し込みフォームよりご予約を受け付けております。
教材概要防災をテーマに、探究学習の一歩である「問い」づくりを行うための教材です。
災害・防災の基礎知識・企業や研究の課題解決事例を学んだ上で、自分でも情報収集を行い、「問い」を立てるまでを学習します。
教材形式A4サイズ/本文20ページ
印刷製本版:限定20,000部(郵送でのご提供)/デジタル版 :PDF形式(ダウンロードURLのご提供)

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