敬愛学園高等学校では、2024年4月から、2年生、3年生の25クラス856名に対し『伝わる意見のつくり方』を導入開始しました。同じく2024年4月から導入している『志望理由の組み立て方』 とあわせて、学校・学年全体での「統一性」に重点を置いた指導を目指しています。
POINT
- 教員の負担を減らしながらも「統一性」のある指導を目指す
- 自分たちに合った形で教材を活用
- 生徒のペースや興味・関心 に寄り添える指導に
教員の負担の偏りをなくしたい
本校では、以前、学校全体、学年全体で小論文・志望理由書の統一的な指導がなされておらず、一部の教員のマンパワーに頼らざるを得ない状況でした。そのため、教員の負担に偏りがありました。そこで、教員の負担感を均等に分担すること、統一的な指導を行うことに加え、指導の質・量を確保することを目的に、マイナビのサービスの導入を決定しました。
生徒から「どういう対策をすればいいか、何から取り組めばいいか」という質問が多く、「この一冊を」というものが見つけられていなかったのですが、この「伝わる意見のつくり方」は、わかりやすくかつ体系的にまとまっているため、指導がしやすくなりました。
他の教員からも、小論文の構成等のイメージがわかりやすい、良い例と悪い例が並列して掲載されているので指導しやすい、と好評です。
敬愛学園高等学校に合った形で教材を最大限に活用
指導を進めていく中で意識しているのは、多くの教員をいかに巻き込むか、ということです。小論文の構成・書き方などは国語の授業で解説することとし、添削教材に関する指示・回収は学級担任に協力を要請することで分担しています。
小論文初学者にとって、適切な最初の参考書・問題集としての、『伝わる意見のつくり方』は、基礎や導入部分の要素もあるので、「そもそも小論文とは何かわからない」という生徒は減少しました。予備知識を生徒自ら身につけられるので、自学自習にも対応する魅力のある教材です。本教材の導入により、小論文に関する初期指導は格段に行いやすくなったと感じています。また、受験指導も行いやすくなりました。
生徒のペースや興味関心に寄り添える指導に
「『伝わる意見のつくり方』は、生徒のニーズに合わせやすい」、というところを高く評価しています。
問題が選択式なので、文系・理系や学力の違いを気にせず、生徒は自分の興味・関心や実力にあった問題を選ぶことができます。小論文が苦手な生徒は、取り組みやすい「中学生のスマートフォン 持参の是非」の問題に取り組んでいました。要約→自分の意見の記述という流れがわかりやすく、集中して取り組んでいました。
クラスによっては、文章作成に取り組む前に、ペアワークで課題文の検討を行いました。文章の内容の把握という、小論文における最初の課題に取り組むのに、どの課題も適切な難易度でした。
教材を導入する前は、学年で統一的な指導もなく、問題を与えて「期限までに終わらせなさい」という、いわゆる「投げっぱなし」のまま終わってしまうことがほとんどでした。『伝わる意見のつくり方』では、小論文の書き方そのものだけでなく、アイデアの出し方、小論文での評価ポイントなど、着想から振り返りまで、具体例や文例を用いながら説明しているので、生徒が小論文試験の全体像や見通しを持って取り組むことができるようになったと思います。
今後は、探究活動ともからめ、生徒一人一人の興味・関心に寄り添った小論文指導に発展させることを目指します。具体的な構想としては、 生徒の進路希望に応じた学問分野のゼミを開講し、主体的に学びを深めていくカリキュラムの構築をしていきたいと考えています。
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