長野県塩尻志学館高等学校では、2年生5クラス198名を対象に『小論文の書き方』を導入し、文章を書く力の向上のために活用しています。
生徒たちが意欲的に小論文に取り組むための工夫などを伺いました。(2022年12月取材)

POINT

  • 小論文を学ぶことで、社会で必要な力を身につけられる
  • 生徒同士で小論文をチェックし合うことで、相手も自分も成長できる
  • 生徒が「自分の長所をどこで生かせるか?」の視点を持てるような進路指導を目指す

感想文ではなく、小論文を書くために

小論文指導における課題は、生徒たちが意見を述べる文章を書くことに慣れておらず、感想文になってしまうことでした。
また、意見・感想・事実の違い、言葉遣いやルール、段落構成などの知識も乏しく、文章を書くことの力不足を感じていました。
そこで、『小論文の書き方』書籍が掲げている、小論文で身につく力は面接や社会に出てからも必要な表現力である、というコンセプトに共感して導入を決めました。
小論文での学びは面接や志望理由書作成にも直結する、と日々の指導で実感しています。
エピソードから始めて結論に辿り着くような形式になりがちですが、結論から述べる表現が必要と学んでいれば、小論文以外の場面にも生かせると考えています。

生徒たちが自発的に学び、改善し合う

小論文指導をスタートするにあたり、まずはマイナビ講師による「そもそも小論文とは何か」「読みやすい小論文の構成」「良い小論文の条件」などを伝える導入講演を実施しました。
そのうえで書籍を活用しながら学習を進め、文章の基礎や基本構成を習得し、小論文添削を受けるプランを用意しました。
しかし、生徒の下書きを確認すると、文体が統一されていなかったり、感想を書いたりするものが見受けられました。
それを解消するために工夫したことが、下書きを生徒同士で読み合い、良い点と改善点をまとめてアドバイスし合う、小論文チェックペアワークの実施です。
ペアワークを行ったことで、生徒が自発的にテキストを参照し、文体が統一された「かっこいい」文章が増えたと感じています。
なにより自分が書いた文章を客観的な視点で他の人に読んでもらい、アドバイスを受けることで、内容のブラッシュアップができました。
「改善点を伝えることは相手を伸ばすことにつながる」と伝えていましたが、生徒たちは想像以上に的確なアドバイスを出し合っており、非常に有益な時間になりました。

すべての経験を未来へつなげる

「自分のことを過少・過大評価することなく見つめられるように育んでいきたい」、「自他それぞれの良いところを理解し、協働することで可能性が大きく広がることを【学校】で学んでほしい」、「地域に根差した総合学科である本校の特色を生かし、社会で活躍する先輩方からも学ばせたい」、そんな想いで日々生徒と向き合っています。
変化の激しい世の中で、この先の進路や仕事は変わっていきます。
だからこそ、高校在学中の現時点でのベストな選択をつかみとれるサポートをしていきたいと考えています。
自分を見つめて向き合い、自分の良いところをどこで生かせるか?という視点を持っていれば、職業や仕事の幅も広がるはずです。
小論文の学習も含め、今までやってきたことを生かせることに喜びを感じて、新たなことにチャレンジしていってほしいです。


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