大阪電気通信大学高等学校では、1年生12クラス482名を対象に『志望理由の組み立て方』を導入し、生徒一人ひとりの理想の進路実現に向けて自己理解を深め、将来を考える材料を集めています。(2022年12月取材)

POINT

  • 自己分析により自分の進路を考える材料が増え、生徒の進路に対する意識が高まった
  • 生徒はとにかく書いてワークに取り組む、教員は声をかけてサポートする
  • 理想の進路を実現させるため、自分のこと、将来のことを考える

『志望理由の組み立て方』を導入して起こった変化

進路指導に関して、元々感じていた課題・悩みは2点ありました。
①志望校決定までに時間がかかっていること
②志望理由書の作成するための材料と文章力が不足していること

本校は約75%が大学進学、約20%が専門学校進学という進路状況の学校です。
志望校決定を早期化させたいと考えていましたが、進路に対する目標を見据える時間が十分に取れていないことが課題でした。
また、先々で作成する志望理由書を自分で組み立てられるようになってほしいと考えていました。

それらの課題を解決するため、『志望理由の組み立て方』を導入しました。
現在は自己分析に取り組んでおり、生徒たちは知っている様で知らない自分に出会うこと、それが自分の進路を考える材料になればと思っています。
教員側も日頃知ることのできない生徒の一面を知るきっかけになることを期待しています。
書籍の活用をスタートさせてからまだ間もないですが、進路希望調査では例年になく具体的な学校名を挙げてくる生徒が増えたように感じています。
1年生のうちから夢・目標・自分のことと向き合うことで、進路に対する目的意識が向上したからかもしれません。

動画を視聴し、ワークに取り組む形式で授業を展開

『志望理由の組み立て方』を使った指導を1年生の2学期からスタートし、3学期までの期間で7コマ程度の活用を予定しています。
1コマ目は、マイナビ担当者による志望理由とはどのようなものか、志望理由のポイントなどを説明する導入講座を実施しました。
2コマ目以降は書籍利用者限定のデジタル補助教材である解説動画を視聴してからワークに取り組んでいます。
冬休みの宿題として学習することもできます。

また本校では、マイナビ進学のホームページや上級学校のパンフレット、新聞やネット等のメディア媒体といった、さまざまなツールを組み合わせてワークに取り組んでいます。
ワークに取り組むにあたっては、書籍にわかりやすくまとめられている情報をベースに、「とにかく書いてみる」ことを促しています。
すぐに書ける生徒、時間がかかる生徒、さまざまいる中でとにかく必ず何かを書き出してみようと指導しています。
生徒が書き出したことを担任の先生が確認し、生徒のことを知る材料や生徒への声かけのきっかけにしています。

※大阪電気通信大学高等学校の『志望理由の組み立て方』活用プログラム案より

生徒一人ひとりと向き合い、理想の進路選択の実現へ

本校の進路指導・キャリア教育では、生徒一人ひとりが理想の進路選択を描き、実現できることを目指しています。
「この学校に行きたい!」という思いだけではなく、それを叶えるための十分な学力や能力を養っていくことが必要と考えています。
まずは『志望理由の組み立て方』のテキストを通して、自己理解を深め、将来を考える材料集めを行い、理想の進路選択を描いてもらおうと思います。


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志望理由の組み立て方

自己分析(自己理解・進路研究)を通じ「なぜその志望先なのか」の言語化をサポート

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